第22回 不思議な縁もある無縁社会(橘玲の世界は損得勘定)
前回、母が入院したことを書いた。今回も、その時の話だ。 病院のフロアの一角に、自販機と電話、椅子が数脚置かれた談話室があった。私はそこで、面会の許可を待っていた。 談話室の中央に机がひとつ置かれていて、そこで病院のスタッ…
続きを読む →前回、母が入院したことを書いた。今回も、その時の話だ。 病院のフロアの一角に、自販機と電話、椅子が数脚置かれた談話室があった。私はそこで、面会の許可を待っていた。 談話室の中央に机がひとつ置かれていて、そこで病院のスタッ…
続きを読む →母が狭心症で入院した。たいした自覚症状はなかったのだが、掛かりつけの医者に勧められて検査したところ、心臓の血管が詰まっていることがわかって、カテーテルとバルーンで拡げることになったのだ。 医師の説明では、1時間半ほどの簡…
続きを読む →まず、次の3つの質問に答えてください。 A 悪いことをしたらバチが当たると思いますか? B 良い行ないをしたときも、悪い行ないをしたときも、神や仏はこれを知っていると思いますか? C 悪いことをすれば、たとえその人に何事…
続きを読む →『納税通信』10月1日号に「消費税10%時の家計負担」という記事が掲載されていた。「野田内閣が消費税率を10%に引き上げた時の家計負担を試算していた」との朝日新聞(9月23日)の報道がベースになっている。 この試算は、消…
続きを読む →上海で反日デモが猛威をふるった9月半ばから昨日まで、香港やシンガポールなどを回った。忘れないうちに、海外メディアの論調で気づいたことをメモしておく。 1)日本国内で尖閣諸島が日本固有の領土だとされているのと同じように、中…
続きを読む →『終身旅行者 PT』は、木村昭二さんの13年ぶりの書き下ろしです。私はこの本の帯も書いているので、これは書評というよりも友人の本の紹介です。 木村さんは1999年刊の『税金を払わない終身旅行者』で、日本にはじめてPTを紹…
続きを読む →竹島と尖閣諸島の領有権問題が、暑い夏をさらに不愉快にしています。 領有権というのは、「なわばり」のことです。この問題がやっかいなのは、ヒトのOSが「なわばりを侵されたら激昂せよ」とあらかじめプログラミングされているからで…
続きを読む →「お前、なにやってるんだ!」 道を歩いていたら、いきなり怒鳴り声が聞こえた。何事かと思って振り返ると、70歳前後のおじいさんがスーツ姿の中年男性に食ってかかっている。 男性は、近道をするために車道を斜めに横切っていた。お…
続きを読む →高収入を得ているお笑い芸人の母親が、生活保護を受給していたことが大きな関心を呼びました。本人だけでなく、事件を実名で取り上げた国会議員も批判を浴びています。 生活保護は貧しいひとをみんなで支える制度ですが、不正受給が常に…
続きを読む →独立国家の話で触れたが、建築家・坂口恭平の『ゼロから始める都市型狩猟採集生活』について忘れないうちに書いておこう。 『TOKYO 0円ハウス 0円生活』や『隅田川のエジソン』で路上生活についての独創的なフィールドワークを…
続きを読む →社会学者・岩田正美の『現代の貧困』を読んでいたら考えさせられるデータがあったので、備忘録としてアップしておきたい。 岩田によれば、たとえ日本社会の貧困率が高くなっていても、それだけで問題だとは限らない。貧困層の多くが20…
続きを読む →カリブ海の島々は、壮大な社会実験のようだ。 キューバはカリブ最大の島で、15世紀末からスペイン人の入植が始まり、砂糖きびプランテーションの労働力としてアフリカから大量の奴隷が送り込まれた。 現在の人種構成はスペイン系とア…
続きを読む →前から読みたかった『幸福の計算式』を出版社のひとが送ってくれた。とても面白い本だったので、ここで紹介したい。 世の中には、幸福の値段を計算しようとする学者がいる。本書の著者のニック・ポータヴィーもその一人で、タイに生まれ…
続きを読む →企業年金運用会社のAIJ投資顧問が2100億円もの預かり資産の大半を消失させていたことが明らかになりました。なかには資金の過半を投資していた基金もあり、このままでは老後の年金がなくなってしまいそうです。 その後の調査によ…
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