「言語明瞭意味不明」の世界で生きるということ 週刊プレイボーイ連載(38)
主張が一貫しないひとは信用されなくなる、という話を前回しました。「前の話とちがうじゃないか」といわれると、私たちは返す言葉がなくなってしまいます。 だとしたら、議論に負けない最強の方法は約束をしないことで、これを「言質を…
続きを読む →主張が一貫しないひとは信用されなくなる、という話を前回しました。「前の話とちがうじゃないか」といわれると、私たちは返す言葉がなくなってしまいます。 だとしたら、議論に負けない最強の方法は約束をしないことで、これを「言質を…
続きを読む →野田首相は施政方針演説で消費税増税の覚悟を述べ、「決められない政治」から脱却するため与野党協議に応じるよう求めました。それに対して自民党などは一斉に反発し、過去の演説を引用された福田元首相は、「いいことも言っているが、僕…
続きを読む →事務所近くのJRの駅には、夕方になると客待ちのタクシーの長い列ができる。どれくらい長いかというと、最後尾のタクシーが駅から信号2つ分離れた交差点のあたりにいて、その車列が駅を通り過ぎて信号1つ分先までつづき、そこでUター…
続きを読む →欧州共通通貨ユーロが崩壊の危機にあります。EU(欧州連合)の混乱から、私たちはどのような教訓を学ぶべきなのでしょうか。 これまで多くの論者が、「“市場原理主義”が共同体を壊すのだから、国家は市場の暴走を止めるべきだ」と主…
続きを読む →カリブ海の島ジャマイカの首都キングストンにあるトレンチタウンは、ボブ・マーリーの歌によって世界でもっとも有名なスラム街のひとつになりました。“トレンチ”は溝のことで、ダウンタウン周辺のどぶ川が流れる一帯に貧しいひとたちが…
続きを読む →海外のホテルでアメリカのケーブルテレビを観ていたら、「50%more cash(50%もっと現金を)」というCMが耳にこびりついて離れなくなった。ビジネススーツ姿の男性が、「50%キャッシュが増えたら君もうれしいだろ」と…
続きを読む →昨年末には北朝鮮の金正日主席が急逝し、今年は米大統領選や中国共産党の政権交代など重大イベントが目白押しで、ユーロ危機はあいかわらず薄氷を踏むような状態がつづいています。そんななか、日本にも「強いリーダー」が必要だとの声が…
続きを読む →経済格差が広がっている、といわれています。「一億総中流」の時代とは時代の雰囲気がずいぶん変わったのはたしかで、これは主に三つの原因で説明できます。 経済格差の最大の要因は高齢化です。 20歳の頃はだれでも貯金の額は同じよ…
続きを読む →国際宅配便の業者から携帯に電話がかかってきた。UAE(アラブ首長国連邦)からの書類が届いているのだが、住所が不明瞭で郵送できないのだという。 口頭で住所を伝えて配達してもらったのだが、それを見て思わず考え込んでしまった。…
続きを読む →旅先で『シャンタラム』を読む至福を味わったので、その感想をすこし。 著者のグレゴリー・デイヴィッド・ロバーツは1952年にオーストラリア・メルボルンに生まれ、17歳で“アナキスト人民自由軍Anarchist People…
続きを読む →野田首相は、消費税増税の「捨て石」となると覚悟だといいます。現在5パーセントの消費税率を10パーセントまで上げようと苦心惨憺しているのですが、日本の財政状況を考えるとじつはその程度ではぜんぜん足りません。日本国の歳出は1…
続きを読む →大阪のダブル選挙で橋下徹市長が率いる「大阪維新の会」が圧勝しました。選挙結果については「独裁だ」との批判から「これこそが民主主義だ」という賛美までさまざまでしょうが、ここでは地方であいついで“反乱”が起きている理由を経済…
続きを読む →生活保護の受給者が200万人を超えて、戦後の混乱期(1950年)に制度が創設されて以来の最多水準に達しています。生活保護にかかる経費は3兆4000億円を超え、自治体の負担も大きく、このままでは制度自体が崩壊してしまいます…
続きを読む →黒豆というのは正月のおせち料理に定番の煮豆のことだと思っていたら、じつは枝豆でもあった。と書いてもなにやら意味不明だが、煮豆にするのは完熟した黒豆で、その少し前のものは、ビールのつまみに出てくる枝豆のように茹でて食べるの…
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