秘密暴かれるUBS、揺れる富裕層 『日経ヴェリタス』2009年3月15日号

顧客情報流出

まるでハリウッド映画のような、としか形容しようのない事態の展開で、世界最大の金融機関のひとつが窮地に陥っている。

2008年2月14日、ドイツ司法当局は脱税の容疑でドイツポストのツムウィンケル会長の自宅・事務所を強制捜査した。その4日後、ドイツ連邦情報局BNDはリヒテンシュタインの皇室が経営する大手プライベートバンクLGTの顧客情報1,400件を460万ユーロで購入したと発表した。 続きを読む →

第14回 複雑な金融税制が招く不幸

相撲界が今、野球賭博問題で大きく揺れている。親方や大関が賭博に興じていたのは許しがたいと、みんな怒っている。

野球賭博は、プロ野球の勝敗に賭けるギャンブルだ。ところでサッカー賭博というのもあって、こちらはサッカーJリーグが賭けの対象で、totoの愛称で知られている。

熱烈サッカーファンの大関がtoto(サッカー賭博)に大金を注ぎ込んでも、誰もなんとも思わない。ところがその大関が野球狂で、野球賭博に夢中になると解雇されてしまう。サッカー賭博は日本国が胴元だけど、野球賭博は暴力団の資金源になっているからだ。 続きを読む →

第13回 英語できぬ役人のお節介

日本人は英語ができない――みんなそう思っているけれど、これは実は正確ではない。世界には、英語で意思疎通できるが読み書きが苦手なひとがたくさんいる。それに対して日本人は、英語が読めるけど、話す機会がないので上達しないのだ。
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