現代社会は不公平。それを受け入れたうえでどう生きるか〈週刊プレイボーイ インタビュー〉

『週刊プレイボーイ』11月22日号の「“本”人襲撃」に掲載されたインタビュー「現代社会は不公平。それを受け入れたうえでどう生きるか」を、編集部の許可を得てアップします。

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勝間和代氏に代表される、超前向きな自己啓発理論が跋扈する現代ニッポン。だが、少し立ち止まって考えて見てほしい。本当に誰もが「やればできる」のか?できないのは本当に「努力が足りないから」なのか? こうした言説を真っ向から否定し、ある意味で“社会のタブー”に挑戦したのが本書(『残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法』)だ。 続きを読む →

「貧困ビジネス」を擁護する

「簡単にお金を儲ける方法はありませんか?」と聞かれることがある。たいていは「そんな都合のいいことは無理ですよ」と常識的にこたえるのだけど、実は世の中にタナボタみたいな話はけっこう転がっている。それらはたいてい、制度の歪みから生じる。

「ニューヨークのホームレス」で貧困ビジネスのことを書いたのは、6年前の2004年だ。でも私はそれよりずっと前に、知り合いの精神科医からこの新しい商売のことを聞いていた。空き家になっているアパートの家主が地元のヤクザと結託して、ホームレスに部屋を貸して生活保護を申請するケースが出てきて、福祉事務所が困惑しているという話だった。 続きを読む →

沖縄をタックスヘイヴンに(2)

「沖縄をタックスヘイヴンに」のエントリーに、予想外の反響があった。政策にかかわるひとたちも読んでくれているようなので、これが荒唐無稽な話ではないことをもうすこし説明してみたい。

私の提案は、沖縄にジャージーやガーンジーのような自治権を与えることだ。とはいえ、ほとんどのひとはチャネル諸島なんかに行ったことがないだろう。

ジャージー島は伊豆大島くらいの大きさで、人口は約9万人、1人当たりGDPは56,000ドル。首都セント・ヘリアはこんなところだ。 続きを読む →