沖縄をタックスヘイヴンに(3)

ここでは、多くの反響があった「沖縄をタックスヘイヴンに」「沖縄をタックスヘイヴンに(2)」に関して、みなさまからいただいた疑問にこたえてみたいと思います。

(1)そもそもどうやって沖縄が自治権を獲得するのか?

これは当然の疑問ですが、沖縄のひとたちの総意として、米軍基地を受け入れることと引き換えに、日本政府に対して自治権を要求してみなければなにも始まりません。

沖縄県知事選で現職が再選されたものの、普天間基地問題はあいかわらず暗礁に乗り上げたままです。このままではなんの展望もないことは誰の目にも明らかですから、沖縄から具体的な妥協案が提示されたならば、日本国政府はそれを真剣に検討せざるを得ないでしょう。 続きを読む →

牛丼と革命―未来世界のマックジョブ

「お金と幸せの法則を教えましょう」で、マクドナルド化の進化した姿として、牛丼チェーン「すき家」を展開するゼンショーを例に挙げた。

元革命家が経営するこの特異な会社の内実は、『日経ビジネス』9月20日号の「外食日本一ゼンショー 280円で仕掛ける“メガ盛り生産革命”」(飯泉梓)によって、はじめて一般に知られるようになった。すこし時間がたってしまったが、きわめて興味深い記事なので、その概略を紹介しておきたい(興味を持ったらぜひオリジナルの記事を読んでください)。 続きを読む →

生活保護と年金の逆転を解決する唯一の方法

リバタリアンの主張は、思考実験としては面白いけれど、まったく現実性がないと思われている。だからここでは、一般に解決不可能と思われている社会問題に対して、リバタリアンだけが現実的な解決案を提示できることを示したい。

解決不可能な問題とは、生活保護と年金の逆転だ。

国民年金の保険料を40年間支払うと、65歳から満額で月額6万6008円の老齢基礎年金が支給される(平成21年度)。

これに対して65歳の単身者が生活保護を受給すると、月額6万3000円~8万円(地方で低く都市部で高い)が生活扶助として支払われ、これに家賃相当分の住宅扶助を加えると、東京などでは扶助総額は月額13万円を上回る。さらに年金受給者は、医療や介護サービスの一部が自己負担になるが、生活保護なら全額公費で賄われる。

年金と生活保護の受給額がこれほどまでにちがうと、「年金を払わずに生活保護を申請した方が得だ」という意見に反論するのはむずかしい。国民年金は、「正直者がバカを見る」制度になってしまっているのだ。 続きを読む →