旧統一教会をめぐる右派の認知的不協和 週刊プレイボーイ連載(538)
安倍元首相の国葬が終わっても、政治と宗教をめぐる論争は収まる気配がありません。しかしこの議論は、右も左もやっかいな問題を抱えています。 政治テロを行なった容疑者の目的は、旧統一教会と自民党との関係を暴き、教団に打撃を与え…
続きを読む →「週刊プレイボーイ」の連載コラムを、編集部の許可を得て週遅れで全文公開。この連載は集英社より「理由があるシリーズ」として書籍化もされています。
安倍元首相の国葬が終わっても、政治と宗教をめぐる論争は収まる気配がありません。しかしこの議論は、右も左もやっかいな問題を抱えています。 政治テロを行なった容疑者の目的は、旧統一教会と自民党との関係を暴き、教団に打撃を与え…
続きを読む →安倍元首相への銃撃事件はその後、旧統一教会と自民党との関係に飛び火し、国葬の是非をめぐっても議論は収まるどころかさらにヒートアップしています。 「世界基督教統一神霊協会」は北朝鮮出身の文鮮明が日本の植民地支配が終わった1…
続きを読む →成功するためには実力と運の両方が必要です。しかし、その割合はどうなっているのでしょうか。実力さえあればいずれは成功できるのか、それとも運がすべてなのか。それを調べたのが2006年のミュージックラボ実験です。 研究者は新人…
続きを読む →「選択盲(チョイス・ブラインドネス)」という奇妙な現象を調べた実験があります。 男性の被験者たちに、カードに印刷された若い女性の顔のペアを示して好みのタイプを選んでもらい、そのうえで「あなたはこの女性の方が魅力的だと感じ…
続きを読む →ダーウィンのいとこで、啓蒙主義時代のスーパー知識人だった(優生学を唱えたことで悪名も高い)フランシス・ゴルトンは、個人と集団のどちらの意思決定が優れているかを知るために、家畜の品評会で行なわれた牛の体重当てコンテストの投…
続きを読む →日本でも海の向こうでも、SNSが社会を分断させているとの声が強まっています。しかしこれには異論もあり、「特定の政治課題で意見が分かれているだけで、有権者の多数派はむかしもいまも中道だ」との調査もあります。とはいえ、SNS…
続きを読む →不気味なことが起きたとき、ひとは無意識のうちに、その原因を探します。なぜなら、理由もなく襲ってくる脅威ほど恐ろしいものはないからです。 科学の知識がなかった時代(人類が生きてきた大半)では、天変地異は神の怒りであり、感染…
続きを読む →安部元首相への銃撃事件では、容疑者の男が母親が入信した新興宗教団体に強い恨みを抱いていたことがわかりましたが、それがどのように「テロ」へと至ったのかの解明は進んでいません。 この教団によって破壊された家庭はたくさんありま…
続きを読む →7月15日執筆のコラムです。その後、元首相襲撃犯についてより詳しいことが明らかになりましたが、記録のためそのまま掲載します。 ***********************************************…
続きを読む →映画やドラマを1.5倍速で観る、会話のないシーンはスキップする、観る前にネタバレサイトをチェックする――などの習慣が若者たちのあいだで広まっているそうです。いちばんの理由は「コンテンツが多すぎる」ことで、映画なら1本で2…
続きを読む →同性婚を認めない民法や戸籍法の規定が憲法に違反するとして、3組の同性カップルが国に損害賠償を求めた訴訟で、大阪地裁は「違憲とはいえない」と原告の訴えを退けました。 この判決で興味深いのは、「婚姻は、両性の合意のみに基づい…
続きを読む →なぜかほとんど指摘されませんが、AV女優という職業は、アジアでは日本にしか存在しません。 世界価値観調査では、日本は一貫して、スウェーデンと並んで世界でもっとも「世俗的価値」の高い国になっています。わたしたちは、冠婚葬祭…
続きを読む →日本の電力不足が深刻化し、「東日本大震災以来の電力危機」(経済産業省幹部)とされる状況になっています。 電力の安定供給には3%の「予備率」が必要ですが、今夏、10年にいちどの猛暑になった場合、東北・東京・中部の各エリアで…
続きを読む →強すぎる主張には呪いがかけられています。 ロシアの国営メディアはウクライナのゼレンスキー政権を「ナチ」と呼び、東部のドンバス地方ではロシア系住民の「ジェノサイド」が行なわれていると非難してきました。しかしこれをあまりに長…
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