第11回 素晴らしきかな、ローン人生(橘玲の世界は損得勘定)
海外のホテルでアメリカのケーブルテレビを観ていたら、「50%more cash(50%もっと現金を)」というCMが耳にこびりついて離れなくなった。ビジネススーツ姿の男性が、「50%キャッシュが増えたら君もうれしいだろ」と…
続きを読む →海外のホテルでアメリカのケーブルテレビを観ていたら、「50%more cash(50%もっと現金を)」というCMが耳にこびりついて離れなくなった。ビジネススーツ姿の男性が、「50%キャッシュが増えたら君もうれしいだろ」と…
続きを読む →昨年末には北朝鮮の金正日主席が急逝し、今年は米大統領選や中国共産党の政権交代など重大イベントが目白押しで、ユーロ危機はあいかわらず薄氷を踏むような状態がつづいています。そんななか、日本にも「強いリーダー」が必要だとの声が…
続きを読む →『日本破綻を防ぐ2つのプラン』で、経済学者の小林慶一郎氏がきわめて刺激的な提言をしている。それはかんたんにいうと、次のようなものだ。 このままでは日本の財政は破綻してしまう。 財政破綻で円が暴落することを考えれば、現在の…
続きを読む →経済格差が広がっている、といわれています。「一億総中流」の時代とは時代の雰囲気がずいぶん変わったのはたしかで、これは主に三つの原因で説明できます。 経済格差の最大の要因は高齢化です。 20歳の頃はだれでも貯金の額は同じよ…
続きを読む →国際宅配便の業者から携帯に電話がかかってきた。UAE(アラブ首長国連邦)からの書類が届いているのだが、住所が不明瞭で郵送できないのだという。 口頭で住所を伝えて配達してもらったのだが、それを見て思わず考え込んでしまった。…
続きを読む →旅先で『シャンタラム』を読む至福を味わったので、その感想をすこし。 著者のグレゴリー・デイヴィッド・ロバーツは1952年にオーストラリア・メルボルンに生まれ、17歳で“アナキスト人民自由軍Anarchist People…
続きを読む →野田首相は、消費税増税の「捨て石」となると覚悟だといいます。現在5パーセントの消費税率を10パーセントまで上げようと苦心惨憺しているのですが、日本の財政状況を考えるとじつはその程度ではぜんぜん足りません。日本国の歳出は1…
続きを読む →大阪のダブル選挙で橋下徹市長が率いる「大阪維新の会」が圧勝しました。選挙結果については「独裁だ」との批判から「これこそが民主主義だ」という賛美までさまざまでしょうが、ここでは地方であいついで“反乱”が起きている理由を経済…
続きを読む →生活保護の受給者が200万人を超えて、戦後の混乱期(1950年)に制度が創設されて以来の最多水準に達しています。生活保護にかかる経費は3兆4000億円を超え、自治体の負担も大きく、このままでは制度自体が崩壊してしまいます…
続きを読む →ユーロ危機をきっかけに、「日本もいずれギリシアのようになる」と騒がれるようになりました。 “日本国破産”論は、バブル崩壊で地価と株価が暴落し、不良債権問題の深刻さが暴かれはじめた1992年頃から断続的につづいていたもので…
続きを読む →黒豆というのは正月のおせち料理に定番の煮豆のことだと思っていたら、じつは枝豆でもあった。と書いてもなにやら意味不明だが、煮豆にするのは完熟した黒豆で、その少し前のものは、ビールのつまみに出てくる枝豆のように茹でて食べるの…
続きを読む →名門企業オリンパスが、20年にわたり巨額の損失を隠してきたことで会社存亡に機に立たされています。事件の概要はすでに報じられているとおりですが、基本的な構図は97年に経営破綻した山一證券と同じで、財テクの失敗を隠蔽するため…
続きを読む →ギリシアのパパンドレウ首相が国民投票を行なうと発表(その後撤回して新政権樹立)したことで、ヨーロッパが揺れています。 すでにいい尽くされたことですが、この混乱は、政府(財政政策)をばらばらにしたままユーロという通貨だけを…
続きを読む →TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)についての論戦がヒートアップしています。協定の内容や各分野での利害得失などさまざまな論点があるでしょうが、それを脇に置いておけば、あらゆる国がすべての関税を一斉に撤廃するのがもっとも理…
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