このたび幻冬舎から国際金融ミステリー『タックスヘイヴン』が刊行されました。前作『永遠の旅行者』から9年ぶりの書き下ろし小説です。
Amazonではすでに予約が始まっています。書店店頭には10日に並びますが、都内の大手書店では明日のところもあるようです。
本作の舞台は東南アジア最大の金融センター・シンガポールで、「1000億円を運用する」といわれた日本人ファンドマネージャーが高層ホテルから墜落死するところから物語が始まります。
小説の舞台を追体験できる「Tax Haven Photo Tour」の特設ページが開設されています。
ファンドマネージャーの妻・紫帆は、高校時代の同級生で翻訳の仕事をしている牧島に、夫の遺体を引き取りにシンガポールに同行してくれるよう頼みます。現地で二人はスイス系プライベートバンクの取締役に呼び出され、紫帆の夫が莫大な負債を抱えていることを告げられます。窮地に陥った彼らが思い出したのは二人の高校時代の友人で、外資系金融機関を退職してフリーの金融コンサルタントになった古波蔵佑でした。こうして三人は国際金融の謀略に巻き込まれていきます。
私の作品としては、処女作『マネーロンダリング』に近い世界になったと思います。お楽しみいただけたら幸いです。