こんにちは。
新刊『日本の国家破産に備える資産防衛マニュアル』がダイヤモンド社より発売されます。
Amazonではまだ予約受付中ですが、本日中に「発送可」になると思います。都内の大手書店には明日から並びはじめます。
私の本としては珍しくベタなタイトルになりましたが、これは所謂「国家破産」本ではありません。これまで繰り返し述べてきたように、複雑系の世界では誰も未来を予想できないからです。
事実として明らかなのは、これから日本が「際限のない金融緩和」という未体験の金融政策に乗り出すことと、安倍政権と日銀が「2年で結果を出す」と国民に約束したことです。
この本では、標準的な資産運用理論(すなわち常識)でアベノミクスを考えれば、どのような金融商品で将来の経済的なリスクをヘッジすべきか、かなり明快にこたえられることを示しています。
リフレ政策が正しいかどうかは経済学者にとっては大問題かもしれませんが、私たちのようなごくふつうの生活者が専門家の真贋を論じても意味はありません。大切なことは、どのような未来が訪れてもいいように資産にヘッジ(保険)をかけておくことと、アベノミクスが最悪の結果を招いても生き延びられるように準備をしておくことです。
本書は、これまでWEB等で発表してきた記事をもとに大幅に加筆しました。「国家破産」のような非常時に、個人投資家がオプションなどのデリバティブをどのように活用できるかは、その具体的な方法を新たに書き下ろしています。
また、この本で述べていることの概略を本日発売の『週刊文春』に寄稿しています。あわせてお読みいただければ幸いです。
*電子書籍版は3月後半くらいになるようです。
橘 玲